FOG
この種類の地図の話

霧が晴れる地図とは

はじめは世界地図の全部が霧の中で、自分が実際に行った場所だけが晴れていく。そういう地図のことです。もとは戦略ゲームの仕組みで、スマートフォンではGPSの記録がその役目をします。つまり地図が、自分の足で通った場所の記録になります。

もとは戦略ゲームの言葉です

戦略ゲームでは、自分の部隊がまだ行っていない場所が黒く塗りつぶされています。最初は足元の小さな円だけが見えていて、部隊を動かすと、そのまわりから黒が剥がれていきます。言葉自体はゲームより古く、戦場の全体は指揮官にも見えないという軍事の考え方から来ていますが、多くの人が思い浮かべるのは、歩くほど開いていくあの黒い地図のほうです。

それを、自分がもう住んでいる世界に向けたものが、現実版の霧の地図です。架空の大陸ではなく、いま暮らしている街の道路がそのまま対象になります。マウスで部隊を動かすかわりに、自分が歩きます。

スマートフォンでの仕組み

やっていることは単純で、この種類のアプリならだいたい同じです。

買い物に行って帰ってくると、細い線が一本できます。帰り道を変えれば二本になります。それを一年続けると、形になります。地図屋ではなく自分の足で描いた、自分の街の輪郭です。

多くのアプリは、地面の上での移動なら何でも数えます。歩きでも、走りでも、自転車でもかまいません。車も普通は記録されますが、切っている人は多いです。時速七十キロで高速道路の霧を晴らすのは、ずるをしている感じがするうえに、地図があっという間に平坦になってしまうからです。

「ずっと晴れたまま」の意味

この一点で、この種類の地図に意味があるかどうかが決まります。ゲームでは、部隊が離れるとまた霧が戻る作りが多いのですが、現実版で戻ってはいけません。三月に歩いた道は、十一月にも晴れています。来年も晴れています。

この永続性が、地図を追跡装置から記録に変えます。いまどこにいるかを見せる道具ではありません。これまでに行ったすべての場所の合計を一枚にしたもので、その絵は増えることしかしません。歩いてしまった道を、歩かなかったことにはできません。

アプリを決める前に、ここは確かめておく価値があります。機種変更のときにどうなるかも同じです。端末を替えたら消える地図は、永続とは呼べません。

数か月使うとどうなるか

最初の一週間はがっかりします。何本か線が引けても、画面はまだ真っ黒に近いままです。それで正常ですし、そこが肝心なところです。自分がまだ見ていない範囲の広さが、この地図が最初に教えてくれることです。

二か月目あたりから形が読めるようになります。通勤路が一本の明るい動脈として見え、いつもの散歩が輪になり、家のまわりが濃い落書きのように固まります。同時に、穴も見えてきます。スーパーの裏の一区画、いつも横を通り過ぎるだけの公園、よく行く二つの場所のあいだにあるのに、なぜか一度も通っていない四本の道。

半年もすると、歩き方が静かに変わっています。大げさな話ではありません。ただ、たまに違う道で帰るようになります。暗いままの道がそこにあって、九十秒しか余計にかからないからです。何週間も見てきた穴を埋めるのは、火曜の夜の行動として、思っているよりずっと満足感があります。

なぜ続けるのか

理由はだいたい二つです。

記録が残ること。歩数はいつのまにか消えます。写真に写るのは瞬間であって、地面ではありません。外を歩いて過ごした年月について、多くの人が持てる唯一の形あるものが、この地図です。しかも、記録をつける努力がいりません。日記も入力も要らず、歩けば保存されます。何年か経ってから街を見ると、自分がどこまでその街を知っていたかがそのまま出ます。

もう少し歩く理由になること。連続日数もコーチも、達成できなかったと知らせてくる通知もありません。あるのは、通れば消せる暗い部分だけです。それだけで十分な人が実際に多く、旅行にもよく効きます。霧の地図を持って新しい街に二日いると、その二日はまるで違うものになります。

ほかの街での見え方は歩いた場所の地図の作り方のページに、もう少し詳しく書いています。

アプリを選ぶときに見るところ

この種類のアプリは、ストアの画面写真ではどれも似て見えますが、毎日使うと差が出ます。一年後も使っているかどうかは、だいたい次の四つで決まります。

アプリを閉じていても記録するか

画面を開いているあいだしか記録しないなら、使わなくなります。この地図の価値は、存在を忘れていられることから来ています。アプリを閉じてポケットに入れたままでも霧が晴れ続けるかを確かめてください。

これまでの履歴を取り込めるか

真っ黒から始めるのは正直ですが、時間がかかります。Google タイムラインの履歴や、時計に入っているGPXファイルがあるなら、それを読み込めるアプリなら初日から何年分もの地図になります。おもちゃで終わるか記録になるかの分かれ目は、たいていここです。

買い切りか、月額か

この分野には月額のものもあります。自分の端末に入っている自分の歩行の地図を、借りて使いたいのかどうかは考えたほうがいいところです。月額ということは、払うのをやめたら地図も手元から離れるということでもあります。

位置情報がどこへ行くか

これは自分の移動の全履歴です。手元で作られるファイルの中でも、いちばん見られたくない部類のものです。アカウントが必要か、位置情報がサーバーへ送られるか、広告や解析が入っているか、そして自分のデータを書き出して他へ移れるか。そこを見てください。

このカテゴリと、その中のFOG

この仕組み自体は2012年ごろからあり、いまは似たアプリがいくつもあります。どれも同じ良い発想の別の形です。すでに使っていて満足しているなら、急いで乗り換える理由はありません。

FOGは私たちのアプリです。上の四つに対する答えはこうなります。

霧そのものに加えて、コレクションがあります。241の国、3,390の地域、7,342の名所は、その場に立つこと以外の方法では集まりません。ランクは晴らした面積で上がり、霧迷い(Fogbound)からアトラス(Atlas)まで10段階です。相棒のWanderは、歩くほど新しい装備を身につけていきます。道(パス)は5つで、学者(Scholar)と野伏(Ranger)は無料、戦士(Warrior)、魔道士(Mage)、航海士(Navigator)は FOG Unlimited で開きます。歩きでも走りでも自転車でも、地球のどこでも同じように動きます。

アプリの種類の違いについては散歩を記録する地図アプリの選び方もどうぞ。

よく聞かれること

現実の「霧が晴れる地図」とは何ですか

現実の世界の地図が最初は霧に覆われていて、自分が実際に行った場所だけが晴れていくアプリのことです。GPSの記録が細い道筋を開けていき、晴れた場所はそのまま残ります。数か月続けると、これまでに行った場所の絵になります。

霧はまた戻ってきますか

よくできたアプリなら戻りません。一度歩いた道がずっと晴れたままだからこそ、追跡装置ではなく記録になります。FOGでは、歩いた場所は永久に晴れたままです。

アプリを閉じていても動きますか

動かないと、まとまった地図にはなりません。FOGはアプリを閉じて画面を消していても霧を晴らし続けるので、出かける前に何かを開始する必要はありません。

アプリを入れる前の散歩も足せますか

足せるアプリもあります。FOGは Google タイムラインの書き出しとGPXファイルを取り込めます。FOG Unlimited の機能で、過去数年分がそのまま地図に出ます。見ごたえのある地図にする一番早い方法です。

位置情報はどこかに送られますか

アプリ次第なので、入れる前に確かめる価値があります。FOGにはアカウントもクラウドも解析も広告も追跡もなく、地図が端末から出ることはありません。自分のデータはいつでも書き出せます。

月額制ですか

この分野には月額のものもありますが、FOGは違います。探索は無料で、FOG Unlimited は買い切りです。月額はありません。

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